2009年3月18日

長崎のペンギン水族館のペンギンくん （テーマとは無関係です！）娘が私立某美大に合格しましたぁ！
頑張ればやれるもんだ。ということが経験できてよかったと思う。
よかった！･･･っと我が子自慢でおわるのではく、
今回のテーマは、大学の「入学金未返還問題」なのです。
子供が大学入学の時に、親が初めて経験する問題です。

私も今回実際に経験しました。とても理不尽なんです･･･。


第一志望校の合格発表前に、すでに合格が決まった第二志望校の入学金の支払期限が来ることがあります。
計算されたように、わずか数日違い、というケースも。
すべり止めとして、どうしてもこの入学金を払わないといけない場合があるのです。
私立大学の入学金は高額で30万円前後します。
美大はさらに高めで、今回の場合は35万円！でした。
でも、この「入学金」という名目のお金は、入学を辞退した場合でも返還はされません。
あたかもそれが当然であるかのように1円たりとも返って来ないのです。
不思議ですね。

私の娘の場合は、この第二志望校の入学金を納めた6日後に、めでたく第一志望校への合格が決まりました。
でも、返って来ないんですね。35万円。
通常のクーリングオフでも2週間以内ならキャンセルが利くというのに･･･。
大学はダメなんですね。

入学を辞退すると、大学側は補欠合格者を繰り上げ合格させて入学生徒数をちゃんと確保します。
ですから、入学辞退による損失はそんなにないのではないかと思えてしかたないのです。
結果的に実際の入学者の数よりも多い人数分の「入学金」を獲得するわけですからね。

さてさて法律上はどうなっているのでしょう？
調べてみると、過去いろんな学納金返還訴訟が起きているようで、やはり戦ってくれた先人の方々もいたんですね。
でも最高裁で「授業料は返還すべきだが入学金は返還不要」という判例があるらしいです。
ムムム･･･「昔は授業料も返還しなかったのかい！」とツッコミたくなります。
きっとこの判例をもとに、ほとんどの大学は胸を張って入学金を返還しないのでしょう。

でもその判例が腑に落ちないわけですよ。ったく。

どうすることもできないけど、何かしたいので、私は大学の学長宛てにせめて一通の手紙を出すことにしました。
入学金を返還してくれ！という内容ではありません。
要約するとこんな内容です。

「将来の社会を担う健全な人間を育成する場所である学校で、
このような理不尽なことが行われるべきではない。
また、このような様を、将来に希望を持つ純粋な子供たちに見せたくない。
理不尽なことを見過ごさず、出来る限り健全な方向へ導くように行動することが教育の基本理念であるべきという考えから、この手紙を送ります。
皆様方お一人一人の良心で少しづつでも健全な方向へ改善されることを願います。」


実際、子供たちも見てるんですよね。
入学しない大学へ、親が苦々しい思いで無駄な入学金を払わされる様を。強い立場の権力を感じさせるわけです。
「自分が払わせてしまった」という自責の念も持つ子供もいるでしょう。
見せたくないなぁこんな社会を。


「理不尽なことは、相手が強い立場でも簡単に見過ごさず意見することも大事なのだ。」
ということを娘に示すためにも一応手紙の内容を見せて大学へ郵送したのでした。
長いものに巻かれながら身動きできなくても、主張だけは忘れない･･･
別に返事は期待していません。

将来は少なくとも教育現場でこのようなことが行われず、入学する大学にだけに入学金を納めるというごくごく普通の状態になればいいと願うだけです。

今から少子化も進み、学校運営も楽ではないでしょうが、
いつの日か「うちは入学辞退者に入学金は返還します！」
という勇気ある大学が出てきたら応援しますぞぉ！